ヘーゲルを読む 補遺-2 「否定の否定」について(2) 2014/09/06 by KIT 2 comments 高橋一行 補遺-1より続く 「論理学」を読む。『大論理学』初版も使う。 「存在論」では、定在から、あるものと否定性、他在、対他存在までを追い、さらにその後の、悪無限と無限のところが読解のポイントとなる。 また、本質論や概 Continue reading →
ヘーゲルを読む 補遺-1 「否定の否定」について(1) 2014/09/06 by KIT 2 comments 高橋一行 6-2より続く まず、分かりやすいところで、エンゲルスの『自然弁証法』「弁証法」を参照する。量質転化、対立物の相互浸透、否定の否定と、みっつの法則が、弁証法の法則であるとし、それが、量質転化は、ヘーゲル「論理 Continue reading →
ヘーゲルを読む 6-2 マルクスを読むヘーゲル(ジジェク論2) 2014/09/06 by KIT 2 comments 高橋一行 6-1より続く 前節の結論として、ジジェクにおいて、ヘーゲルが言うところの「否定の否定」は無限判断である、ないしは、無限判断的な強引な結合こそ、真の統一であるという結論から、本節では、次のことを論じることになる Continue reading →
ヘーゲルを読む 6-1 ラカンを弄ぶヘーゲル(ジジェク論1) 2014/09/06 by KIT 2 comments 高橋一行 5-3より続く 結論から書けば、ジジェクの功績は、ヘーゲルの「否定の否定」という論理を、無限判断論として解釈したことである。 「否定の否定」は、ヘーゲル「論理学」の第一部存在論で扱われる概念であ Continue reading →
ヘーゲルを読む 5-3 偶然と必然(マラブー論3) 2014/07/11 by KIT No comments 高橋一行 5-2より続く 習慣によって、魂と身体は統一された。そこで成立するのは、5-1において論じた、可塑的個体である。ヘーゲルが『美学』で論じた、内的なものと外的なものとの一致としての、可塑的個体は、また普遍性と個別 Continue reading →
ヘーゲルを読む 5-2 自然と精神(マラブー論2) 2014/07/11 by KIT 2 comments 高橋一行 5-1より続く 5-1の脳論から、5-2の「自然と精神」論が出て来る。ヘーゲルは、しかし、自然としての類人猿の脳が発達して、精神を持った人間が出て来るとは考えていない。自然から精神への移行には、もうひとつの無限 Continue reading →
ヘーゲルを読む 5-1 脳と可塑性 (マラブー論1) 2014/07/11 by KIT 2 comments 高橋一行 4より続く マラブーの『ヘーゲルの未来』は、彼女の博士論文を基にして、補筆したもので、1999年に出版された。可塑性という概念を、ヘーゲル解読のキーワードとして使い、ヘーゲルの、全体系を、これで説明しようとする Continue reading →
ヘーゲルを読む 4 所有の放棄(レヴィナス論) 2014/07/11 by KIT 2 comments 高橋一行 3-2より続く 前章のバトラーの結論として、所有の放棄と他者の受け入れという観点を得ている。そこからレヴィナス論に繋がる。 熊野純彦は、レヴィナスとヘーゲル『精神現象学』の議論が逆向きであるとして Continue reading →
梶井基次郎素描 2014/06/20 by 齋藤恭一 No comments 齋藤恭一 「連れて携へてゐ」るか、あるいは「連れがなくとも金と健康を持つてゐる人」のための銀座に、尭(タカシ。梶井の分身)は「何をしに自分は来たのだ」とくり返す。「陶器のやうに白い皮膚を翳らせてゐる多 Continue reading →
ヘーゲルを読む 3-2 欲望と他者の原理(バトラー論2) 2014/05/28 by KIT One comment 高橋一行 3-1より続く 欲望を持つ主体と、他者の根源性という結論を3-1で得ていた。そのことを、さらに検討して行く。 バトラーとラクラウとジジェクの3人の共著を読む1 。これは興味深い本である。三者が、それぞれの問題意 Continue reading →