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Xとは・・・。

Xは, しるし     (フェニキア文字X=タウは「しるし」)

Xは, 交わり    (cross)

Xは, ツボ      (ポイントに印を付け、そこから攻めて行く)

Xは, 過ち       (バツ)

Xは, 積みあげ   (A×B)

Xは, 超出      (接頭辞 ex)

Xは, 未知数        (ax^n+bx^n-1+…=0)

 

<呼び掛け文>

2011年3月11日の大震災と原発事故は、私たちに、様々な問題を突き付けました。それは、十分な議論がされずに、いつの間にか、うやむやにされたり、また、忘れ去られていたものを、あらためて、議論の俎上に載せ、その上で、私たちに、行動することを要求したのです。

一方で、アカデミズムの領域では、その閉鎖性という弊害が、専門化が進むにつれ、ますます大きくなっています。ジャーナリズムにおいても、情報化社会の進展に伴い、商業主義的な傾向は、日を追って、高まらざるを得ない。文学や芸術の世界でも、これらの弊害から、免れていません。

これから生まれて来る人々に対する責任を負い、同じ時空を共有する者同士の連帯を深めるために、今、私たちは、何をすべきか。そのひとつの試みとして、私たちは、あらたな「公共空間」―「ネット」を主要な活動の場とする公共空間―を立ち上げたいと考えました。

それは、以下の5つのことを眼目とするものです。

1.研究者と一般市民との垣根を越えた対話・交流を目指し、新たな学問・思想の考究の場を作ります。ここでは、単に研究の成果を紹介するだけに留まらず、それについての討論や論争を重視します。

2.マスメディアに載らず、私たちの目に触れることのない文学や芸術作品を掘り起こしていきます。

3.同様に、マスメディアが報じることのない事実や人々の声も紹介していきます。

4. 非言語的媒体を使い、私たちの感覚に訴え掛ける表現=美術、音楽、映像(映画、アニメ)、写真=などを積極的に取り挙げます。

5.サイトのみだけではなく、講演会や勉強会の開催も行っていきます。

以上、これらの内容については、政治的な立場を問わず、多様性、意見の相異・対立を重んじ、対等の立場で、また謙虚な姿勢によって議論を行うことを追求します。人格攻撃・罵詈雑言はもちろん、一切の権威主義やタブーを排除し、素朴な疑問、素人の発想を重視した運営を目指します。

 私たちは、このような営みを通じて、社会に根ざした言論・表現の場の形成に貢献できればと思っています。そして、私たち、同人ひとりひとりが持つ感性をぶつけて行き、そのことが、さらに多くの人々との文芸的交通の端緒となることを願っています。

 

「公共空間X」とは・・・。  

一、「公共空間X」は、相互コミュニケーション性、対等性、文芸的結社性を備えた「新しい公共空間」で、主にネット上で活動を展開します。

二、「公共空間X」は「混沌を見つめ、世界を読み解き、未来を展望する」場です。

三、「公共空間X」は「柔弱」を尊重し、「虚心」な相互討論を目指します。

四、「公共空間X」は「理論」だけではなく、「直感・感覚」を重視します。

五、以上の原則を承認・尊重する人は「公共空間X」の同人となることができます。

六、「公共空間X」を「メディア」機能を備え、同人以外の投稿も含む多様な発信、討論の場として構築します。

 

あなたにとってXとは・・・。

以下の観点を心に留めて、新しい公共空間を創りたいと思う。

人は、受動的になって、まずは他者を受け入れない限り、能動的な主体とはなり得ない。

主体の存立に、他者が根源的に関わっていることを自覚しないで、思想は構築できない。

虚心な相互討論がなければ、結社足り得ない。

批判の矛先は、最終的には己(おのれ)に向かう。他者を裁いてはならず、他者に行動を強制しないという原則がなければ、組織は運営できない。

生活実感なくして、理論形成はあり得ない。

言語化され得ないものに関わることによってしか、言語はその豊かさを取り戻せない。

かくして、新しい公共空間は、次のようなものとなる。

様々な言説と、非言語的媒体による創作とを、含み持つものでありたい。

自らの体験を自らの言葉で語るもののほか、他者の声を聞き、その叫びを汲み上げる作品も載せていきたい。

同人による表現と、同人外の投稿と、共存できればうれしい。

情報化社会は、必然的に、格差を増幅し、人々を分断するものであるが、しかし同時に、世界に向かって開かれた窓、多様性を確保する道具をも提供する。私たちは、それを活用したいと思う。

それは、3.11後の世界を、ともに読み解き、少数者と呼ばれる集団や、非正規雇用の若者や、福島で生きる人々と、その悩みを共有し、世界の貧困と、環境破壊とを直視し、しかしそこから、未来への展望を見出す。

私たち自らが、そのような空間と化し、それが多くの人を引き寄せる電磁場となり得ることを願う。