「所有という制度」アガンベンを読む(3) -『他者の所有』補遺(3) 2015/08/22 by 高橋一行 One comment 高橋一行 (2)より続く もうしばらく、アガンベンのテキストに即して論じる必要がある。とりわけ、彼のヘーゲル観を見て行きたいと思うのだが、しかしそれは、(4)に回して、今回は、(1)と(2)の内容をもう一 Continue reading →
進化をシステム論から考える (1) 序と真木悠介 2015/08/20 by 高橋一行 No comments 高橋一行 序 文系の著者による進化論の本を、2冊挙げておく。真木悠介『自我の起源 -愛とエゴイズムの動物社会学-』(1993)と、吉川浩満『理不尽な進化 -遺伝子と運のあいだ-』(2014)である。文系、理系という言い Continue reading →
「所有しないということ」アガンベンを読む (2) -『他者の所有』補遺 (2) – 2015/06/20 by 高橋一行 One comment 高橋一行 (1)より続く まず、もう一度、例外状態を列挙することから始めたい。不安定なワイマール期を念頭にして、また、すぐその後に訪れるナチス時代を予期した、シュミットの概念装置を使い、アガンベンは、それを Continue reading →
「所有しないで使用する」アガンベンを読む (1) -『他者の所有』補遺 (1) – 2015/06/08 by 高橋一行 One comment 高橋一行 G. アガンベン (1942 – ) は、ネグリと並んで人気のあるイタリアの哲学者である。著作は、20冊近くが翻訳されているが、私がここで扱うのは、以下の4部作を構成する5冊の翻訳である。この4部作 Continue reading →
相馬氏への再批判 1 2015/04/05 by KIT No comments 高橋一行 次の5点について書く。 ① ヘーゲルの初期、つまり、『大論理学』初版を書く前に、「否定の否定」は肯定であるという文言があり、『大論理学』初版の後では、これは、何か所も、この文言がある以上、これがヘ Continue reading →
ヘーゲル「論理学」の「否定の否定」と「無限判断」の解釈について――高橋一行『他者の所有』を読む① 2015/03/18 by 相馬千春 No comments 相馬千春 高橋一行氏の『他者の所有』(御茶の水書房)について、何回かにわたりコメントを書くつもりですが、初回は、高橋氏のヘーゲル「論理学」(1)の――そのうち「定在」と「定在の判断」の――解釈を扱います。 Continue reading →
PEGIDAまたは、反イスラムのデモについて - 宗教とナショナリズム(5) – 2015/03/14 by 高橋一行 One comment 高橋一行 (4)より続く ペギーダ(Patriotische Europäer gegen die Islamisierung des Abendlandes 「西洋のイスラム化に反対する愛国主義的なヨーロッパ人」 : Continue reading →
ピレンヌとトッドのイスラム観 -宗教とナショナリズム(4)- 2015/02/19 by 高橋一行 One comment 高橋一行 (3)より続く H. ピレンヌ『ヨーロッパ世界の誕生』を読む。原著は、1935年、翻訳は、1960年に出ている(注1)。ヨーロッパにおいて、古代が終わり、中世が始まったのは、ゲルマン民族の大移動があり、それが Continue reading →
トクヴィルとウェーバーのアメリカ観 -宗教とナショナリズム(3)- 2015/02/06 by 高橋一行 2 comments 高橋一行 (2)より続く 1831年、フランスの古い貴族の家系に生まれたトクヴィルは、アメリカを訪問し、そこでは、人々が際立って宗教的であり、しかし、それが、民主主義を促進していることに気付く。これは驚くべきことである Continue reading →
ハーバーマスとC. テイラーの宗教観 - 宗教とナショナリズム(2) – 2015/02/06 by 高橋一行 2 comments 高橋一行 (1)より続く 前回の議論で見たように、19世紀のアメリカにおいて、信仰の自由があると言っても、それは、プロテスタントの中での話であった。そこにカトリックとユダヤ教が認められる。そのふたつがどのようにして、ア Continue reading →