ウェルベック『服従』を読む -宗教とナショナリズム(7)- 2016/01/07 by 高橋一行 One comment 高橋一行 (6)より続く ウェルベックの『服従』は、フランスでイスラム政党が政権を取るという、近未来小説である(注1)。この小説は、2015年1月7日に発売された。奇しくも、テロのあった日である。この偶然が Continue reading →
ふたつのテロの後で -宗教とナショナリズム(6)- 2016/01/07 by 高橋一行 2 comments 高橋一行 (5)より続く 大澤真幸は、2015年1月7日に起きたパリのテロに触発されて、「資本主義のに」連載を始め(注1)、同年11月13日に再びパリにテロが起きると、それについて、その連載の第13回 Continue reading →
進化をシステム論から考える(12) 生物の地下深部進化仮説 2015/12/29 by 高橋一行 No comments 高橋一行 (11)より続く 中沢弘基の生命の誕生についての、2冊の本を(中沢2006, 2014)を読む。 彼の主張は、次の二段階に分けて考えることができる。ひとつは、地球が誕生してから、どのように、有 Continue reading →
進化をシステム論から考える(11) 金子邦彦(2) 2015/12/29 by 高橋一行 One comment 高橋一行 (10)より続く 金子邦彦を読み解いて行く。後半である。ここでも、相互作用がキーワードである。 第5章と6章では、細胞内の分子の相互作用を扱った。そこで、分子集団の分化が生じていた。このあと、 Continue reading →
進化をシステム論から考える(10) 金子邦彦(1) 2015/12/29 by 高橋一行 2 comments 高橋一行 (9)より続く 金子邦彦を読み解いて行く。系全体でなされる相互作用がテーマになる。 著書の第5章から入るべきだろう(注1)。 本稿第8章で書いたように、生命は、自己複製をする、代謝系を有する Continue reading →
進化をシステム論から考える(9) 複雑系について 2015/11/16 by 高橋一行 No comments 高橋一行 (8)より続く 複雑系とは何か。それは、進化論にとって、どんな意義があるのか。そのことを扱いたい。 この後に取り挙げて、詳述する予定の物理学者、金子邦彦は、『カオスの紡ぐ夢の中で』というエッセイ Continue reading →
進化をシステム論から考える(8) 進化システム生物学について 2015/09/30 by 高橋一行 One comment 高橋一行 (7)より続く 8 進化システム生物学について 進化システム生物学について、説明する。日本においては、田中博が第一人者である。彼の著作を使う。これは、先の、Evo-Devoで得られた知見を普遍化することで始ま Continue reading →
進化をシステム論から考える(7) ゲノムから進化発生生物学へ 2015/09/24 by 高橋一行 2 comments 高橋一行 (6)より続く 7 ゲノムから進化発生学へ 進化の説明を、遺伝子の突然変異と自然淘汰に求めるネオ・ダーウィニズムに対して、まずは修正され、次いで、それが見直しを迫られるところまで来ているということが、前回まで Continue reading →
進化をシステム論から考える(6) 中立説をどう考えるか 2015/09/13 by 高橋一行 2 comments 高橋一行 (5)より続く 6. 中立説をどう考えるか ネオ・ダーウィニズムにおいて、自然淘汰を万能とする説明がなされていた。そこに、中立説が出て、しかし、そこにおいても、自然淘汰は、それなりに重要だと言われる。しかし、 Continue reading →
進化をシステム論から考える(5) 中立説とその後 2015/09/12 by 高橋一行 2 comments 高橋一行 (4)より続く 5.中立説とその後 先の章で説明した偽遺伝子の研究で、中立説を確立させることに貢献した宮田隆は、『分子からみた生物進化』(2014)の中で、次のように言っている(注1)。 自然淘汰に有利でも Continue reading →