ヘーゲルを読む 5-2 自然と精神(マラブー論2) 2014/07/11 by KIT 2 comments 高橋一行 5-1より続く 5-1の脳論から、5-2の「自然と精神」論が出て来る。ヘーゲルは、しかし、自然としての類人猿の脳が発達して、精神を持った人間が出て来るとは考えていない。自然から精神への移行には、もうひとつの無限 Continue reading →
ヘーゲルを読む 5-1 脳と可塑性 (マラブー論1) 2014/07/11 by KIT 2 comments 高橋一行 4より続く マラブーの『ヘーゲルの未来』は、彼女の博士論文を基にして、補筆したもので、1999年に出版された。可塑性という概念を、ヘーゲル解読のキーワードとして使い、ヘーゲルの、全体系を、これで説明しようとする Continue reading →
ヘーゲルを読む 3-2 欲望と他者の原理(バトラー論2) 2014/05/28 by KIT One comment 高橋一行 3-1より続く 欲望を持つ主体と、他者の根源性という結論を3-1で得ていた。そのことを、さらに検討して行く。 バトラーとラクラウとジジェクの3人の共著を読む1 。これは興味深い本である。三者が、それぞれの問題意 Continue reading →
ヘーゲルを読む 3-1 隷属化という原理(バトラー論1) 2014/05/27 by KIT 2 comments 高橋一行 2-3より続く バトラーは、自らの哲学を確立する際に、ヘーゲル『精神現象学』の精密な分析から始めている。1987年の、Subjects of Desireの第1章において、彼女は、『精神現象学』の、最初の「意識 Continue reading →
他者の夢 2014/05/13 by 高橋 一行 No comments 高橋一行 2013年の年末、NHKのドラマ「あまちゃん」の再放送を見る。そこでは、いくつもの、他者の夢が語られていた。 主人公の天野アキは、三陸の高校生で、海女になりたいと思っている。親友の、足立ユイは、東京に行って、ア Continue reading →
ヘーゲルを読む2-3 無限判断論を再述する 2014/05/03 by KIT No comments (『精神現象学』読解3) 高橋一行 2-2より続く 『精神現象学』の章立ては、ヘーゲル自身が途中で方針変更をしているために、錯綜としているが、ごく単純化すれば、まず、I「感覚的確信」、II「知覚」、III「 Continue reading →
ヘーゲルを読む 2-2 知的所有論を展開する 2014/04/30 by KIT No comments (『精神現象学』読解2) 高橋一行 2-1より続く 前回は、「自己意識」の前半部分を見たが、今回は、その後半を見て行く。結論を先に書けば、そこでは、先に私が、第4の原理と呼んだものが展開されているのだが、そ Continue reading →
ヘーゲルを読む 2-1 相互承認論を批判する 2014/04/29 by KIT No comments (『精神現象学』読解1) 高橋一行 1より続く 『精神現象学』の意義は、しばしば相互承認論にあるとされる。これが何を意味するのか、かねてから良く分からないでいる。ヘーゲルは、以下に詳述するよ Continue reading →
ヘーゲルを読む 1 ネグリのコモン論を批判する 2014/04/25 by KIT No comments (前著『知的所有論』の紹介) 高橋一行 0より続く 1. コモン論 非物質労働とコモンという概念を出したのは、ネグリの功績である。 『マルチチュード』1では、まず、現代におい Continue reading →
他者の病 2014/04/21 by 高橋 一行 No comments 高橋一行 身内が鬱になり、看病をしている内に、私自身、鬱を発症したのではないかと思うようになる。私は、親子や兄弟、または夫婦や恋人同士で鬱という組み合わせをいくつも知っている。鬱はうつる。あるいは、人は他 Continue reading →