此所―森忠明『ハイティーン詩集』(連載16) 2021/03/31 by Ω No comments (1966~1968)寺山修司選 森忠明 此所 此所へ何をしに来たか 鳩尾あたりの皮膚を眺めていると おれにはおれの意義が また わからなくなる あと Continue reading →
別言―森忠明『ハイティーン詩集』(連載14) 2021/01/31 by Ω No comments (1966~1968)寺山修司選 森忠明 別言 左様なら 万全を期したはたとせ 不愉快だった 口笛で呼びとめられたあの五月 その俺の口笛で呼びそ Continue reading →
覗窓―森忠明『ハイティーン詩集』(連載13) 2020/12/31 by Ω No comments (1966~1968)寺山修司選 森忠明 覗窓 突如 男は女を殴り 不思議に女は男にしなだれ 小外刈をかけそこなったように 非衛生な寝台に崩れていく 老映写技師キクタさんは 今日 Continue reading →
未明―森忠明『ハイティーン詩集』(連載12) 2020/11/30 by Ω No comments (1966~1968)寺山修司選 森忠明 未明 女のような流し方をする あの懐しくも愚劣な街の銭湯で したたか友情に酔いながら おれはついそんな批評を君に呈したことがあった 別れ Continue reading →
好漢―森忠明『ハイティーン詩集』(連載11) 2020/10/31 by Ω No comments (1966~1968)寺山修司選 森忠明 好漢 空という空が俺を決して記憶しないでいるように 俺も空の境涯を決して諒解しないだろう ただ愛くるしく いかにも思慮深げな首元のおまえ Continue reading →
消息―森忠明『ハイティーン詩集』(連載10) 2020/09/30 by Ω No comments (1966~1968)寺山修司選 森忠明 消息 アタシヤッパリ盲ノサフォヲ気ドッテ アンタヲ忘レテシマウコトニシタ アタシワ今シンジュクノ土ノ下 マルデ平凡パンチノ表紙ノヨウナオ Continue reading →
休神―森忠明『ハイティーン詩集』(連載9) 2020/08/31 by Ω No comments (1966~1968)寺山修司選 森忠明 休神 まず 一途な健康と一途な発展と 一途な迷妄よ安堵してくれ 時という時の純真無垢な風間を 真一文字に酸敗してゆく俺の片わらで 期せず Continue reading →
亡唄—森忠明『ハイティーン詩集』(連載8) 2020/07/31 by Ω No comments (1966~1968)寺山修司選 森忠明 亡唄 静夜いかにも孤高にわたくしが ズボンを寝押ししているからといって 明日よ わたくしがおまえを希っているとは限らない わたくしとおま Continue reading →
昼—森忠明『ハイティーン詩集』(連載7) 2020/06/30 by Ω No comments (1966~1968)寺山修司選 森忠明 昼 ニューヨーク州マジソンスクエアガーデンの五ドル席でフレッド・マクマレイが双眼鏡片手にエキサイトしている プロボクシング世界ヘビー級タ Continue reading →