若生のり子(NORIKO WAKO)
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ラピスラズリ
ウルトラマリン
コバルトブルー
群青色
いや、
瑠璃色
というべきか
無限の天空に飛翔する輝き
次世代の「生」の始まり
マドンナブルー
熨斗蘭
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群青色は青色顔料の代表的な色名で,群青のような鮮やかな藍青色を表します。
天然の群青の原石ラピスラズリ(lapis lazuli)はきわめて貴重なものでしたので,東洋でも西洋でも至上の存在を描くのに多く用いられました。
ラピスラズリは、青金石(lazuriteラズライト)を主成分とする半貴石(はんきせき)で、
そこから精製される顔料ウルトラマリンは14~15世紀頃から広く使われ始めました。
カトリック教会では、聖母マリアを讃える呼び名として「Maris Stella マリス・ステラ(海の星)」が古くから用いられていましたので
この「海の星」からくる海の青と天空の星のイメージが、そのまま宗教画・絵画のアトリビュートとして関連付けられたといわれています。
故に、青色が、聖母マリアの衣服に使われ、「マドンナブルー」と呼称されて、高貴な色になった所以です。
ちなみに
イコノグラフィーについて少々
聖母マリアのアトリビュート(attribute)としては、天の真実を意味する青色のマント(ヴェール)、
純潔の象徴としての白百合(おしべのないユリの花)、神の慈愛を表す赤色の衣服が代表例と言われています。
ラファエロの「システィーナの聖母」、「大公の聖母」、「アルバの聖母」、「小椅子の聖母」などつとに有名です。
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こうして、ノシランの「青」に触発されて色々とイメージを膨らましますとインスピレーションがますます沸きあがって想像の連鎖が尽きません。
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属名の Ophiopogon はギリシャ語の「ophio(蛇)+pogon(髭)」で
- 和名の由来は、茎も葉も火熨斗(ひのし)で伸ばしたように平べったいことからきています。
- 漢語「熨斗」は「ユンドウ」とも読み、「熨(熱でしわをのばす)」+「斗(ひしゃく)」
- 即ち、昔のアイロンである火熨斗(ひのし)を指し、現代中国語でも、熨斗はアイロンを意味するそうです。
漢語の字図はとてもイマジナブルなのに、アイロンとは所帯じみてリアル過ぎますね。
日本では一般的に「熨斗紙」として慶事における進物や贈答品に添える飾りとしてお馴染みです。
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わこう のりこ (Artist)
(pubspace-x3019,2016.03.16)