生き物語-自然は尋常ではない!<カラスさんとの温かな心の交流>74話

若生のり子NORIKO WAKO)
ゴミを漁っているカラス
電線や梢に止まってギャーギャー鳴いているカラス
低空飛行や我が物顔で街路を闊歩しているカラス
いつもの日常的に目にするカラスさんたちなのですが
あまり良い印象をもっていませんでした

 

その日は、全く周りに食べ物などないにも拘わらず、何故か梢からわたくしの真近にヒラリと舞い降りてきました
一瞬ヒッチコック監督の「The Birds 」が頭をよぎり、少し緊張しました
しばし、どうしたものかとお互いに様子を窺い合っていましたが
わたくしが、動いても、カメラを構えても、シャッター音を響かせても
警戒して飛び立つ気配や攻撃的なそぶりは、微塵もありませんでした

 

それどころか
ポーズをとってくれているかのようで
ファインダーを覗きながら『ホホー』と嬉しくなりました
意外や意外とても可愛い仕草でフレンドリー
カラスさんとの嬉しい心の交流を感じ、寧ろ、愛おしくさえ思いました

 

厳寒の真冬日、透き通る朝でしたが
カラスさんの余韻が心に沁みこみ、終日暖かな気持ちになり 寒さを吹き飛ばしました
カラスさん、ありがとう

 

観察すると
頭や目の大きさに比して鋭い曲った嘴がバランス的に大き過ぎるので、人々の恐怖を呼ぶのだと分かりました
羽は艶やかな黒だけじゃなくて、光沢を帯びた紫、青、緑などの色がキラキラしているのも垣間見えました
『髪は、烏の濡れ羽色』という諺にガテンがいきました

 

小さなまん丸い眼

 

 

 

シャープな嘴と爪

でも

ナンて可愛いのでしょう

 

 

飛び降りる寸前

 

 

 

 

こちらに向かって飛んで来ました

 

 

 

ほんの2~3mの所に降り立ちました

 

 

 

 

小首傾げて考えています

 

 

見えを切っているように思いました

ステキ

 

 

 

しばらく、降り注ぐ暖かな日差しをお互い楽しみました

 

 

 

 

 ナニも餌になるようなモノをもっていなかったせいか

つまらなく思ったのでしょう

近くの大枝に飛び移ってしまいました

でもまだわたくしを少し気にしているようでした

アーアー、餌を持っていれば、、、

ゴメンナサイ

 

飛んだ瞬間

やがて見切りをつけたのでしょう

空へ飛び去ってしまいました

申し訳ない気持ちになり、寂しくなりました

もっと一緒にいたかったのに

 

わこう のりこ (Artist)
(pubspace-x9808,2023.04.14)