若生のり子(NORIKO WAKO)
ピンクにベージュをかけた或るバラ
花の女王バラの豪奢な雰囲気を醸し出しながらも
どことなくそれは
『わたくしの本質ではなくて、、、』
と囁いているように感じました
蕾の開き始めから外側の花びらがべージュに変化していきます
それは枯れ始めの兆候ではなく
ベージュの花びらがあればこそ中心のピンクの溌剌とした可愛い巻が引き立てられて
重層観おびたグラデーションが表出されるからでしょうか
品種改良者の思惑?
ピンクの濃淡と控えめな品の良いベージュ
花びらの根元は限りなく白に近いあわいピンクで花先は濃いピンク
固く巻いたピンクの蕾が花開いて
本来はピンクの濃淡から次第次第に老いの象徴であるブラウン(茶色)に変化していくのですが
中間に奥ゆかしいベージュを配して
一泊おいた粋な色変幻
このバラのキモ(肝)と感じました
わこう のりこ (Artist)
(pubspace-x11237,2024.06.14)