鳴海 游
1.早くも現実のものとなりつつある「医療崩壊」
前回(4月2日)、私は「新型コロナ」対応の戦略の第一項目として、「十分な集団免疫が獲得されるまでの「長期戦」となるが、医療崩壊を起こさせてはならないこと」と書いたのですが、この長期戦の初期段階である今、すでに日本では医療崩壊が現実のものとなりつつあります。
たしかに日本でも「新型コロナ」の感染が拡大にともなって医療機関の負担が増大しているのは確かです。しかしそれでも西欧諸国と比べると日本の新型コロナ感染者数、死者数は、未だはるかに少ない。ドイツと較べると、100万人あたりの日本の感染者は約26分の1、死者は約35分の1に過ぎません(1)。ドイツが医療崩壊していないのに、なぜ感染規模・死者数で数十分の一の日本の医療崩壊が心配されているのか。
2. 最初の兆候は「救急医療体制の崩壊」
まず、救急医療が困難に直面し始めています。
「[4月14日―引用者挿入]東京・中央区で発熱を訴える40代の男性について救急隊が病院に搬送しようとしました。しかし、新型コロナウイルスに感染している疑いがあるなどの理由で約40の病院から受け入れを断られ、搬送先が決まるまで1時間半ほどかかった(2)」
また「こうしたケースは都内で複数報告されていて、夜間の搬送に6時間余りかかった事案も」あったのだそうです。
じっさい多くの病院で「新型コロナ感染の疑いのある者」を受け入れる態勢が整っていない。また「派遣の内科医とかが結構いて、うち[病院]がコロナの対応をした時点で(派遣)を切り上げられる恐れがある」(都内の救急指定病院関係者)という事情もあると言います。
こうして、「医療崩壊が生じる際の最初の兆候は「救急医療体制の崩壊」ですが、これは私達がすでに実感しているところです」(日本救急医学会と日本臨床救急医学会の代表理事が連名の文書)と言う状況になっている。
3. 「病院があふれるのが嫌で、検査の選定は厳しめに」
あるいは、最近ではPCR検査で陽性反応が出ても、病床が足りないので、自宅待機させられている人も出ています。埼玉県では、12日までに発表された415人の感染者のうち、「医療機関のベッドの確保が追いつかず、自宅待機となっている人が12日夜現在、183人」に上っていて(3)、「病院があふれるのが嫌で(検査対象の選定を)厳しめにやっていた」などと公言する保健所長まで登場している(4)。
4. 続発する院内感染
しかしさらに深刻な問題は、院内感染の続発でしょう。
4月1日の時点で、すでにJAとりで総合医療センター(茨城)、公立館林厚生病院(群馬)、永寿総合病院(東京)、慶応大病院(同)、国立がん研究センター(同)、八事日赤病院(愛知)、仁恵病院(兵庫)、宝塚第一病院(同)、新小文字病院(福岡)、国立病院機構大分医療センター(大分)などで院内感染が起っていましたが(5)、その後も続発し、東京だけも中野江古田病院、総合東京病院、東京慈恵医大病院、都立墨東病院で院内感染が発生しています。
院内感染が起れば、病院は機能を縮小あるいは停止せざるをえず、地域の中核病院で発生すれば、地域の医療に甚大な影響を与えることになります。
日本では<PCR検査をすれば医療崩壊が起きる>というヘンな理屈でPCR検査が抑制されてきましたが、その結果、多くの感染の疑いのある人たちが放置されてしまった。いまや把握されていない多くの感染者がいることでしょう。こうした状況で従来の対応をとりつづけるならば、医療機関が「新型コロナ」に対して極めて脆弱になるのは当然です(6)。
たしかに医療従事者の感染自体は各国でも発生していて、うまくいっていると言われるドイツでも「医療従事者約2300人が新型コロナウイルスに感染 (7)」している。
しかし上氏は「院内で大勢の患者にうつり、大勢が亡くなっているというニュースは日本しかみたことがない(8)」と言う。
諸外国の新型コロナウイルス院内感染状況がどうなのか、私は資料を持っていませんが、感染者数のレベルが低い状況でこれほど多数の院内感染が発生しているのですから、日本の状況に問題があることは明らかでしょう。
これまでに院内感染が起きた医療機関では、対策が徹底していないところもあるようですが、これからはマスク、防護服などの不足も深刻化し、医療スタッフの疲弊によってミスも発生しやすくなるのは容易に想像出来ます。
上昌弘氏は「対策ゼロなら40万人死亡」と言う厚労省クラスター対策班に対して次のように言っています。
「この人たち、大丈夫でしょうか?現在の死者は162人。永寿病院だけで20人以上です。喫緊の課題は「人との接触を減らすこと」ではなく、院内感染対策としてPPE(9)やPCRでしょう」
西浦教授による「40万人死亡」の推計の当否はともかく、上昌弘氏のこの言には頷かざるを得ません。なぜなら<感染爆発を防ぐことができたなら、医療崩壊を防ぐことが出来る>わけではないからで、この点は、かの専門家会議も「「医療崩壊」は、オーバーシュートが生じてから起こるものと解される向きもある。しかし……爆発的感染が起こる前に医療供給体制の限度を超える負担がかかり 医療現場が機能不全に陥ることが予想される(10)」と言っている通りです。そして、こうしたシナリオ――爆発的感染以前に起こる「医療崩壊」――が現実のものとなる場合、第一に考えられるのが院内感染拡大による「医療崩壊」ではないか。
しかし、専門家会議の文書の「Ⅲの3.医療提供体制 の構築 等 について(11)」には、院内感染を含めて「医療崩壊」をもたらす要因に対する具体的対策はほとんど全く含まれていませんし、この問題を仕切っている医系技官たちも抜本的な対策を提起できているようにも見えません。むしろ積極的にその対策を打ち出しているのは、地方自治体であり、あるいは民間セクターです。
5.「専門家会議」の戦略はどうなったか?
まず、<これまでの政府と「専門家会議」の方針はどういうものだったか?>を振り返ってみましょう。3月9日の「新型コロナウイルス感染症対策の見解」で提示された基本戦略は次の通りです。
「その具体的な戦略は「クラスター(集団)の早期発見・早期対応」、「患者の早期診断・重症者への集中治療の充実と医療提供体制の確保」、「市民の行動変容」という3本柱である(12)」
この3本柱のそれぞれについて見ていきましょう。
6. 「クラスター対策」では、巨大都市の感染症には対応できない
先ず「クラスター(集団)の早期発見・早期対応」は、国内の初期の感染ーー北海道などの事例ーーでは、それなりに成功したと言えるようです(13)。それでこの方針がそのまま東京などの巨大都市の対策にも適用されたわけですが、その後3月下旬の東京などでは感染経路不明の場合が大半を占めるようになると、把握されていない感染者がすでに多数いると考えざるを得ません。要するに「クラスター(集団)の早期発見・早期対応」というプランAは既に破綻していることになる。
そうすると今は、クラスターにこだわらずPCR検査をする、あるいは抗体検査で感染の全体状況を把握することを起点とするプランBを考えるべきでしょう。じっさい日本にとってのプランBは既に存在していて、それこそが国際的にはプランAであるわけです。
ここで児玉龍彦氏(東大先端研がん・代謝プロジェクトリーダー)の発言(14)を引用しておきましょう。
「12月末に集団感染が報告されてから1週間程度でBeijing Genomics Institute(BGI)という世界最強の北京の研究所がーー僕ら(先端研)のシークエンスは10台あるんですが、BGIは百台持っているーー東大の研究室の10倍くらい持っているところが、ウワーッとシークエンスを決めちゃう。それで世界最大の検査企業のロシュがその1週間後にはpcr検査を立ち上げていった。だからウイルスの簡易のpcr検査が最初からできるようになっていた。だから世界中で進んでいるところは膨大検査に走ったわけです。それで日本の「専門家委員会」が一番悲劇だった思うのは、かつて岡部先生、尾身先生は、世界の、アジアの感染を指導する、WHOなんかで指導していた立場の立派な方々なんですが、世界の感染疫学というのは、遺伝子工学をもとに「膨大検査」と「情報追跡」に移って行った。そのトレンドが理解できなくて、昭和の懐メロのような昔風のやり方に固執したためにこういう問題が起こっている。」
「北海道や和歌山というのは、尾身教授や岡部教授のよく御存知だった、アジアの感染が起った時に指導されたりするところと近くて、ある意味で言うとトレースがしやすい。地域医療がわりと単線型でして、ここに機関病院があってこうと。
ところが、東京、名古屋、大阪、福岡というのは、武漢やミラノ、ニュー・ヨークに近い。人の移動が激しいし、人口密度が多いです。地方ですと肺炎なんていうとニュースに出る、すぐ分かるんですが、東京の場合は、大都市の場合は死んでから見つかる。死んでからコロナだったとわかるという例が結構あります。それで人の動きがものすごく激しいですから、感染が「人〜物〜人」とかなると、沢山の人の動きを沢山見て、どの辺が危ないかということをより細かく見ておく必要がある。」
しかしこの(日本にとっての)プランBには抵抗があるようで、検査実績は「膨大検査」には程遠く、多い日で、いまだに総計7千件台に止まってます(15)。民間・大学の2万件可能と言われる検査能力はほとんど活用されてはいないわけです。
PCRの検査拡大が困難な『理由』としては、<保健所の負担が限界に達している>ことなどが挙げられるわけですが、保健所を媒介にせずに、検体採取に必要なリソースを割いて、その窓口を拡大し、それを民間機関等に送って、そこで検査をすれば良い。どうも、PCR検査拡大を困難にしている本当の『理由』は、<感染症検査は自分たちが独占するという縄張り意識>なのではないかと勘繰りたくもなります。
7. 「患者の早期診断」も「医療提供体制の確保」もぜんぜん進んでいない。
次に2本目の柱=「患者の早期診断・重症者への集中治療の充実と医療提供体制の確保」も、抜本的な対策は全然進んでいません。PCR検査拡大に抵抗していて、どうして「患者の早期診断」が実現するのか。発熱外来、ドライブスルー方式の採用や「軽症者・無症状者のための施設の確保」なども厚労省が推進しているようには思えません。変わったのは、オンラインでの初診がようやく4月13日になって解禁されたことくらいではないか。
これでは、やっぱり<厚労省の医系技官は縄張り意識が強く、海外を含む外部からの提言などは聞く耳を持たない>ように見える。想像するに、<これまでの制度はーー彼らにとってはーー最良のものとして設計されているわけだし、外部の提言を聴いたりしたら、彼らの知的ヘゲモニーが毀損されるだけ>なのかもしれない。だから、国民がこれだけ危機に置かれているにも拘らず、彼らはこれまでの発想と制度にしがみついているのか。
8.補償なしで「休業せよ」と言われても・・・
3本目の「市民の行動変容」はどうでしょうか。政府の方針は「人と人との接触機会を最低7割、極力8割削減する」ことを目標としました。しかし休業補償がほとんどないこともあり、自粛要請といっても極めて不徹底なものとなっていて、サラリーマンたちは相変わらず混んだ電車に乗っています。ビッグ・データを基にした解析では、平日7割減には達していないので、西浦教授の予測が正しければ、このままでは「新型コロナ」の終息は望めないことになります。
そこで西浦教授は<対策を何もしない場合は、40万人以上が死亡する>との予測を公表したわけですが、これは本当なのか。じつは、こうした予測はいろいろな仮定に基づいて計算されたものなので、仮定が現実に合致していなければ、予測も当たらない。ということで本当のところは判らないでしょう。
9.検査=感染実態の把握がなければ、合理的対策はあり得ない
ここで何が問題なのかというと、検査がほとんど行われていないことだと思います。だから、死者が少ないのは、未だ感染率が低いのか、それとも致命率自体が低いのか、判断できない。諸外国では、PCR検査が日本の何倍も行われているだけでなく、抗体検査も始められていますが(16)、国の存亡にも関わるような政策なのに、こうした検査=実証が行われていないのは、極めて非合理的です。
以上見てきた通り、「専門家会議」の戦略の3本柱は、すでに3本とも破綻しています。そしていまの官邸は、この破綻した戦略を放置したまま、場当たり的なーー恐らく支持率だけを考えたーー政治運営を継続しているように思えるのです。
10. いま私たちが政府や自治体に要求したい点
すでに、大分長くなりましたので、いま私たちが政府や自治体にーー前回述べた点に補足してーー要求したい点については、地元のM衆議院議員(立憲民主党所属)事務所が主催した「新型コロナ」問題のWeb会議後に、4月13日に同事務所に送付した「意見」を最後に記載しておきます。
(立憲民主党が既に採用している政策やWeb会議で了承された政策については、記載していません。また、私は国会議員としてのM氏に政策的な要望をするためにこのWeb会議に参加したもので、特に立憲民主党を支持しているわけではないことはお断りしておきます。)
――――
M衆議院議員宛ての意見(2020.04.13)
web会議で要望のあった「福祉施設等の職員のPCR検査」の件ですが、優先度は高いと思います。
というのは、日本での感染爆発の重要な要因となるのは、院内感染・施設内感染ではないか、との指摘があるからです。これを指摘しているのは、上昌広氏=医療ガバナンス研究所理事長です。
( https://twitter.com/KamiMasahiro )
施設内感染がいったん拡がってしまえば、日本の医療のキャパシティでは対応できないでしょう。院内感染と並んで日本の医療崩壊を防ぐための最重要の課題だと思います。したがって、従事者の検査は優先度が高い。
なお、「職員のPCR検査」に限らず、福祉施設の問題が注目されています。
(「7都府県で234の介護事業所が自主休業 介護崩壊の懸念も」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200413/k10012384981000.html )
いま事業者が何に困っているか、具体的に知る必要がありますね。
厚労省が「対象者が多すぎる」と言っている件ですが、ドイツなどは、日本の25倍の検査をしているのですから、「対象者が多すぎる」のではなく、日本の検査システムに――そしてそれを牛耳っている医系技官の精神構造に――問題が多すぎる。
(「ドイツ、1月6日の初動カギ コロナ大量検査可能に」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57681220U0A400C2EA1000/ )
「新型コロナ」に必要なリソースを割くのは、日本が生き残るために不可欠。具体的には①受診希望者の受付、検体採取の窓口を拡大する(発熱外来、ドライブスルー方式の採用など)、②保健所へは事後報告とし、③民間検査機関に搬送する、という方式を採用すれば、PCR検査を飛躍的に拡大できるでしょう。
(「<コロナ緊急事態>PCR検査限界 都内感染最多の世田谷 電話相談 倍以上に」
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020041490070521.html )
どんなことであれ従来のシステムを――外部の提案で――変えることには、厚労官僚・医系技官は同意しないでしょうから、これは政治の力で変えていくしかないと思います。上昌弘氏によれば、「医系技官の閉じた世界を批判しないと問題は解決しません。首尾一貫、安倍総理が何を言おうが、自分たちがやりたいようにやってきた人たちです。」とのこと。
(この点に関しては、児玉龍彦氏(東大先端研がん・代謝プロジェクトリーダー)「新型コロナ重大局面 東京はニューヨークになるか」も、私には有益でした。https://ameblo.jp/et-eo/entry-12587486409.html )
その他、何点か現時点で思いついたことを申し上げます。
1.院内感染も相当に深刻のようですが、これについても戦略的対応は取られていないように見えますが、如何でしょうか。 (上記の上昌弘氏のツイッターをご参照いただけましたなら、幸いです。)
2. 「軽症者・無症状者用の療養施設」設置について、そろそろ県に働きかけるべきではないでしょうか。
3. TV(『モーニングショー』)などでも「アビガン投与を早期に開始してはどうか」という話が出ています。従来の制度では承認まで随分と時間が掛かるようですし、厚労省に任せていては、早期承認は無理でしょう。こういう問題こそ政治の力で「緊急事態」に見合った対応と制度の改変を大胆に進めてほしいと思います。
4.「人工呼吸器の参入規制」の問題は解決が着いたのでしょうか。参入規制は当然利権と結びついているので、これも長引くことのないようにしなければ、と思います。
(「人工呼吸器の参入手続き数日で 認証巡る改革課題」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58004410T10C20A4EA2000/ )
(以上)
注
1.(Germany Confirmed: 131,359 Deaths: 3,294 Japan Confirmed: 7,645 Deaths: 143
4月15日10時 https://coronavirus.jhu.edu/map.html ドイツの人口は8302万、日本の人口は1億2595万として計算。)
2. https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000181825.html
3. https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200413/k10012384461000.html
4. https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57947710Q0A410C2CC1000/
5. http://expres.umin.jp/mric/mric_2020_068-4.pdf
6.いまPCRなどの検査の拡充が必要なことは明らかですが、なかでも院内感染や施設内感染対策のためのPCR検査は、優先順位が極めて高いのではないでしょうか。じっさい4月15日には京都大医学部付属病院と京都府立医科大付属病院が、院内感染防止のために無症状でのPCR検査と同検査に必要な個人防護具や試薬の確保を求める共同声明を出しています。https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/221449
7.「ドイツの医療従事者2千人感染」https://www.nishinippon.co.jp/item/o/597528/
“Tausende Ärzte und Pflegekräfte mit Coronavirus infiziert”
https://www.sueddeutsche.de/politik/coronavirus-aerzte-pfleger-ansteckung-1.4865774 )
8. https://twitter.com/KamiMasahiro/status/1250331201652416513
9. PPE(Personal Protective Equipment)=個人防護具。
10. https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000617992.pdf
11.同上。
12. https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000606000.pdf
13.https://www.youtube.com/watch?v=r-3QyWfSsCQ
14.同上。
15. https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000622038.pdf
16.例えば「Covidの集団感染が起きたドイツ東部の町 Gangelt (人口12,529人)で、コロナウイルスの感染状況 ……と、免疫獲得状況を評価するための疫学調査」が実施され、「全体の感染率は15%」、「感染者を分母にした致命率 (case fatality rate)は0.37%」というような結果が得られています。
https://note.com/atarui/n/nb64d08f90aba?fbclid=IwAR1B3Gh_6ajaDU464I0ctPOiik4OppRH48acQzxxaHjM6EQfwRTejq5fRMA
(なるみゆう)
(「PCRなどの検査の充実が拡充が」→「PCRなどの検査の拡充が」に変更しました――編集部、2020.04.17)
(pubspace-x7747,2020.04.16)