若生のり子(NORIKO WAKO)
名前からしますと冬の花木と思われがちですが
さにあらず、夏の花木です
テイカカズラ(定家葛)の園芸種で、季節によって葉の色が変化する ツル性で常緑の花木です
冬季は濃いグリーン、
4月から、新芽がキイチャ、ピンク、ホワイトと変わり
夏にはホワイトやレッドの花を咲かせます
見た目には葉と花の識別が判然としない感がありますが
よく見ますとオシベとメシベらしきものが垣間見られます
盛夏の斑入りハツユキカズラ
お日様に向かってかまびすしいくらい喜びを表しています
日本古来の品種で、茎から「気根」を出しますので
玄関回りをグランドカバーや生垣やア-チ仕立てにしたり、家の壁面に這わせていらっしゃる姿を時々見かけます
『ワオー』
斑入りではないハツユキカズラ
圧倒的、5月、今、真っ盛り
『さあ~私の季節到来ヨ!』
と叫んでいるようで、目映いばかりの艶やかな葉っぱ群
残念ながら真夏になっても白の葉や赤の花は咲きませんが、、、
上記の2点は、終日炎天下の乾燥した遊歩道の土壌に植わっていまして、末尾の1点は自宅で朝日が2時間程しか射さない半日陰で大きな鉢に植えています
植わっている土壌と環境によって同種でも決定的な影響を受けるコトを再確認しました
ですが
どちらも捨てがたく、、、
自然の比較できない『美しさの在りよう』・『得も言われぬ趣』の違いでしょう
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ハツユキカズラ(初雪葛)の名前の由来は、先ず「カズラ=葛」というのはつる性植物を指していまして
葉に入った白い斑が初雪が降ったように見えることからで、別名はフイリテイカカズラとも呼ばれます
ちなみに、テイカカズラという名前のテイカは漢字で書きますと『定家』
想像される通り平安時代末期から鎌倉時代にかけて活躍したあの有名な歌人<藤原定家>の名前から取られており
式子内親王を熱愛した定家は彼女の死後も忘れられず
定家葛に生まれ変わって彼女の墓にからみついたという伝説(能『定家』)に由来しています
≪何ともはや、情熱的なお話≫
さぞかし式子内親王は草葉の陰で、定家の至上の愛をお感じになってしみじみとそのお喜びに浸っていらっしゃることでしょう
それに引きかへ 花言葉の『心の灯』と言わないまでも、昨今の心無いヘイトの時代に在ってあられもない残酷な睦言に凍て付きます
愛の片鱗どころか
幻滅
人間への自他共の尊厳の喪失
植物名:ハツユキカズラ
学名 : Trachelospermum asiaticum ‘Hatsuyukikazura’
英名 :Asiatic Jasmine Variegated, Hatsuyuki Kazura
科名 :キョウチクトウ科
属名 :テイカカズラ属
原産地:日本、朝鮮半島
分類 :つる性常緑低木
花言葉: 素直にこたえたい、化粧、素敵になって、心の灯
わこう のりこ (Artist)
(pubspace-x10871,2024.01.12)