生き物語ー自然は尋常ではない!「夏の終わりの白い朝顔&反戦歌」103話

 

 

 

若生のり子NORIKO WAKO)

 

 

この季節にはいつも森山直太朗さんの『夏の終わり』を聴きたくなります

日本の巡りくる夏の出来事、歴史的背景や風物詩を美しい巧みな言葉に紡いだ歌詞は傑作です

 

 

水芭蕉揺れる畦道 肩並べ夢を紡いだ
流れゆく時に 笹舟を浮かべ
焼け落ちた夏の恋唄 忘れじの人は泡沫
空は夕暮れ

途方に暮れたまま 降り止まぬ雨の中
貴方を待っていた 人影のない駅で

夏の終わり 夏の終わりには
ただ貴方に会いたくなるの
いつかと同じ風吹き抜けるから

追憶は人の心の 傷口に深く染み入り
霞立つ野辺に 夏草は茂り
あれからどれだけの時が 徒に過ぎただろうか
せせらぎのように

誰かが言いかけた 言葉寄せ集めても
誰もが忘れゆく 夏の日は帰らない

夏の祈り 夏の祈りは 妙なる蛍火の調べ
風が揺らした 風鈴の響き

夏の終わり 夏の終わりには
ただ貴方に会いたくなるの
いつかと同じ風吹き抜けるから

夏の終わり 夏の終わりには
ただ貴方に会いたくなるの
いつかと同じ風吹き抜けるから
いつかと同じ風吹き抜けるから

作詞 森山直太朗/御徒町凧
作曲 森山直太朗
演奏も歌も秀逸です

 

 

とても長く暑かった夏がそろそろ終わり、秋風が吹く季節の移変わり

名残惜しそうに侘びしく咲く

白い朝顔の長月

小ぶりなのが一層

哀切を感じます

 

 

 

心なしか花びらも薄く頼りなげ

幻のよう

 

 

 

 

そして、サザンオールスターズの 『蛍』も聴きたくなります

 

 

 

暗い花びらの縮れ破れた紫の魂

日本人の心の奥深く染み込んいます『8月15日の玉音放送=日本敗戦記念日』

大日本帝国が犯したあの侵略戦争で、アジアの人々を2千万人も殺戮し、国民も3百万人を超えて犠牲にしたことを

抜きにしては語れません

 

 

 

 

数々在る反戦歌の中で、わたくしの好きなのを少しだけ選んでみました。

『リリー・マルレーン』

この曲の成り立ち・数奇な運命・今日までの経緯は以下に詳しく書かれています。
https://pape2005.livedoor.blog/archives/51999640.html
マレーネ・ディートリッヒはとりわけ母が好きな俳優さんでした。
同じ時代のグレタ・ガルボ、ローレン・バコール達も話題にのぼりました。
それぞれ彫刻的な美人で、時代を象徴する「顔」をしていました。
わたくしはまだ幼かったので映画の筋と言うより、俳優たちの仕草や顔が印象に残っています。
母は1972年癌でなくなり(57歳)、最後の法事33回忌もとおに過ぎてしまいました。
喪われていく思い出

 

『クリスマスには帰りたい』

R&Bで一番感じたのがマービン・ゲイでした。
数々のヒット曲がありますが、この曲は知る人ぞ知るくらいでさほどヒットした訳ではありません、が。
ベトナム戦争に従軍したソルジャーがクリスマスに帰れない辛さ哀しさを、
かって過ごしていた楽しい情景への切ない思いを込めて切々と歌っています。
いつ死ぬかわからない戦争という先の見えない絶望的な状況の中にあって、
哀切極まりない個の悲しみがこちらの胸を抉ります。
あの時代を彷彿させます帰還兵たちの精神の闇・苦悩の症状を表す『PTSD』や『トラウマ』という言葉が、
それ以降日常語になりました。
彼は、まだまだ全盛の1984年、両親の諍いの仲裁に入ったが為に不幸にして父親から銃撃を受け亡くなリました(45歳)。

 

『イマジン』
説明するまでもないでしょう。

わたくしは、ビートルズエイジ
中学3年生の頃にデビュー曲『ラブ・ミー・ドゥ』を聴いた時からのめり込みました。
今や希少価値のアップル赤盤のすべてを所持していることが、自慢で宝です。
1980年12月8日に自宅のあるダコタハウス前でファンに射殺されました(40歳)。
アメリカに滞在していた7年半の間に何度か命日に訪れ、すぐ前のセントラルパークでの集いでみなさんと一緒に歌って涙しました。

 

日本では稀有なロックシンガー忌野清志郎さんは、惜しまれて2009年(58歳)癌で亡くなってしまいました。
この歌詞と歌い方がとても彼らしくサイコーです。

 

最後はこれで〆ます。
永遠の曲『風に吹かれて』

ボブ・ディランが2000年度のアカデミー歌曲賞を受賞した時のこと。
きっと彼のことだから、受賞を蹴るか、エスプリを利かしてショウビジネスを批判するのではないかと期待したのですが、
どちらでもなく、全面的に有り難がっているスピーチをしたのでがっかりしたことを思い出します。
丁度アメリカに在住していましたのでTVの実況中継を見ていました。

 

 

わこう のりこ (Artist)
(pubspace-x11967,2024.09.23)